トビイ ルツのTraveling Mind

「ハチドリのひとしずく」

森が燃えていました
森の生きものたちは
われ先にと逃げていきました
でもクリキンディという名のハチドリだけは
いったりきたり
くちばしで水のしずくを
一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て
「そんなことをして
いったい何になるんだ」
といって笑います
クリキンディはこう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」

(「ハチドリのひとしずく」 光文社刊)


3月11日の日から、「私にはいったい何ができるだろう」とずっと考えていました。

募金をしたり、ツイッターやブログで被災地や原発についての役立つ情報を流したり、節電したり、身近なところでもいろんな人が、それぞれの方法で今の状況を良くするために、被災者のために何らかのアクションを起こしています。

当然ながら、私も「今の私にできることを、とりあえずやる」というのはあるのですが、私は、私にしかできないこともしたい。ずっとそう思いながら、最近は、創作活動に関連した自然や動物に関する調べものに没頭していました。上の文章は、その過程でたまたま見つけたものです。アンデスの先住民族に伝わる有名な伝承だそうですが、すでに知っている人も多いでしょうか? 環境問題やボランティア活動に関連してしばしば取り上げられるお話のようで、ハチドリの行動についての解釈もさまざまなようです。

「ハチドリを応援しようと、ゾウの大群がアフリカから海を渡ってやってきました。鼻に入ったたくさんの海の水を、噴水のようにまき散らして、たちまち森の火を消してくれました」

...というのは、私が創作した都合のよいお話の続き(笑)。ハチドリへの敬意もユーモアのセンスも忘れずに、私にできること、私にしかできないことを前向きにやっていくしかありません。長い時間がかかるかもしれませんが、緑の森が1日も早く取り戻せるように。

<原文>

The forest was on fire.
All of the animals, insects, and birds in the forest rushed to escape.
But there was one little hummingbird named Kurikindi, or Golden Bird, who stayed behind.
This little bird went back and forth between water and fire, dropping a single drop of water from its beak onto the fire below.
When the animals saw this, they began to laugh at Kurikindi.
"Why are you doing that?" they asked.
And Kurikindi replied, "I am only doing what I can do."



by rutsu_tobii | 2011-03-27 20:53 | 社会

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
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