トビイ ルツのTraveling Mind

Life goes on

今日、8月15日は終戦記念日。オーストリアを含め、ヨーロッパのほとんどの国は祭日でした。日本はちょうどお盆の最中ということもあり、故人や命について考える人も多かったのではないでしょうか。

今から10年くらい前のことですが、ヨーロッパの国々の墓地を巡り、墓石を通じてその国の文化や人々の生き方を垣間みて、感じたことを連載でエッセイにしていたことがありました。ヨーロッパには日本に比べて、人物同様にスタイルに自由度とオリジナリティがある墓石が多く、人生の終わりの姿を象徴する墓石から、その人がどう生きてきたのか想像することで、赤の他人にもかかわらず、自分の生き方にも参考になるのでは、と考えたのです。
なぜなら、人は生まれてくることに関しては、場所も親も選べませんが、人生のおしまいの仕方については、ある程度、自らが選択可能です。例えば、「どこに骨を埋めたいか」と思うことで、必然的に「どこで生きていくか」場所が決まってくるように、人生をどう終えたいか考えることで、人生の途中をどう生きたいかがわかってくるかも、と思ったのです。
連載のタイトルが『トビイ ルツのお墓参りの旅』(笑)。メメントモリ(死を思う)ことで、生きることを考える旅でしたが、まだ終わり方も考えられず、人生という旅も続いています。

先日、白血病のために他界された写真家の小泉佳春さんのお別れ会の様子を、仕事仲間が知らせてくれました。お葬式は、森林保護のための植樹協力金付きの葬儀だったそうです。書状には「葬儀の二酸化炭素排出量は約300キログラムで、その二酸化炭素は、故人様が植樹されたブナや雑木が数十年にわたり、ゆっくりと吸収してくれるでしょう」と書いてあったと。
いわゆるカーボンオフセットが、お葬式にもあったと、初めて知りました。そして、お香典も故人の意志により、臍帯血バンクに寄付されるそうでした。彼の命は、自然や誰か同じ病で苦しむ人のための徳となって、生き続けるのですね。

最後が格好のいい人は、生き方もやっぱり格好がよい方でした。
Life goes on_d0069964_554274.jpg




by rutsu_tobii | 2011-08-15 23:03 | 社会

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
by rutsu_tobii
プロフィールを見る
更新通知を受け取る

最新の記事

『鉄輪の記憶』展
at 2020-06-16 19:00
私のコロナ対策(情報編)
at 2020-05-25 15:00
『HAPPINESS』展ふたたび
at 2020-05-19 14:00
今年も蒸し通
at 2020-05-17 21:30
アマビエLINEスタンプ発売
at 2020-05-16 12:30