トビイ ルツのTraveling Mind

絵はがきの別府

昨年から年賀状を失礼させていただいているのですが、旅先から葉書を出すのは好きです。昨年も京都と鹿児島で、海外の友人に送るために観光ハガキを探したのですが、美しい風景やユニークなデザインのものを見つけるとうれしくなります。海外の人から観て興味をひくものかどうか、日本人の視点から離れて吟味してみるのも楽しいものです。

昨年の秋に、別府の昔の観光ハガキを集めた展覧会を拝見しました。セピア色の古い葉書には、瀟洒な木造の温泉旅館や、海辺で砂に埋もれて砂湯風呂を楽しむ外国人観光客、地名は同じままでも、現在の別府の街並とは全く違うかつての姿が印刷されていて、思わず見入ってしまいました。

国際的な温泉町として観光発展を遂げてきた別府の様子がわかる、それらの観光ハガキを集めたのは、大分荻原郵便局の局長を務められた古城俊秀さんという方。大分に関するものをはじめ、なんとコレクションの総数は6万枚にものぼるそうです。そのうち、展覧会でも紹介されていた、貴重な600枚の別府の観光ハガキと共に、別府の歴史を紹介したのが『絵はがきの別府』という、昨年出版された本です。

まだ読んでいる途中ですが、別府の温泉の源となっている鶴見山の神話の話にはじまり、『千と千尋の神隠し』にでてくるようなりっぱな木造の温泉旅館といい、どこかアジアの別の国の街のおとぎ話を読んでいるような不思議な気分で、おもしろく読んでいます。別府を知らない方はなおさら、ギッシリ掲載された葉書のビジュアルを見るだけでも楽しいし、歴史や観光に興味のある方には特におすすめです。

現在、東京では天然温泉を擁した、伝統的な景観をリクリエイトした新たな街づくりに関心がでているようですが、将来の日本のためにも貴重な資料となる本だと思います。
『絵はがきの別府』
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by rutsu_tobii | 2013-01-04 16:30 | 国内の旅

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
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