トビイ ルツのTraveling Mind

マックス・エルンスト回顧展

Albertinaアルベルティーナ美術館で明日から5月まで行われる、Max Ernstマックス・エルンスト回顧展のオープニングに行ってきました。オーストリアでは初めての大規模な回顧展だそうです。

今までまとめて作品を観たことはなかったのですが、シュールレアリスト、ダダイストのカテゴリーに入れられている不可解系アーティスト。ナゾ解きのような鑑賞は徒労なので、特に予習も先入観もなしに観ましたが、興味深く拝見しました。

ドイツに生まれながら、アメリカに逃亡というやむ終えない理由も含めあちこちに移り住み、最終的には帰化したフランスで亡くなっています。そんな人生背景も影響してか、生涯を通じて非常に多くのスタイルの作品を残しています。個人的には生き生きとした筆致のブラシ画や、フロッタージュ作品、緻密な銅版画の切り抜きをコラージュした作品郡をおもしろく観ました。

彫刻作品も多く、本人曰く、絵の作品に行き詰まると作る彫刻は息抜きみたいなものなのだとか。彫刻は、アフリカのプリミティブアートを思わせるような、単純化された偶像のような雰囲気を感じたのですが、実際、無邪気に素に戻ってリラックスして作ったのかもしれません。
変化する画風は、アリゾナに住むあたりからフランスに戻った晩年にかけては、宇宙的なスケール感のある作品で、映画の『アバター』の世界観を思いだしました。

ともかく時期によっては、同じ人物の作品とは思えないくらいスタイルもテーマも違います。時代背景も戦争も経た激動期ですし、プライベートでは4度の結婚し、住まいも転々とした環境も影響したのかも知れませんが、ひとりのアーティストの中にまるでたくさんの別のアーティストがいるみたいな、無尽蔵の才能と感受性があることに一番驚きました。

マックスエルンスト回顧展は2013年5月5日まで。



by rutsu_tobii | 2013-01-22 18:02 | アート&デザイン

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
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