トビイ ルツのTraveling Mind

おすすめマック

通称『マック』。といっても、Appleコンピューターのことでもマクドナルドのことでもありません。ウィーンのミッテ駅近くにあるMAK応用美術博物館のこと。私がウィーンで最も足を運んでいるお気に入りのミュージアムです。中世から現代までのデザインを中心にした美術博物館なのですが、ここはには常設でウィーンの美しい家具や工芸品、テキスタイルなど膨大な作品が所蔵されている上、常に複数の企画展が行われています。

現在も全くタイプの異なるおもしろそうな企画展が、いくつか行われていました。たくさんの中から気に入ったものは以下。

「ウィーン1900」。20世紀前後のウィーンの工芸品を紹介した展覧会が、昨年秋に改装されたフロアで行われてます。メインはホフマンなどに代表される家具やガラス製品、食器や銀製品ですが、同時代の自然のモチーフにインスパイアされた北欧や日本の工芸品もウィーンのデザインに大きな影響を与えたとのことで、多数展示されていたのが印象的でした。特に日本の染め物の膨大な型紙コレクションは圧巻。型紙を見たのは初めてですが、草木や花、波など自然の意匠をグラフィカルに美しく象り、緻密にデザインした日本人のセンスは素晴らしいと改めて感じました。

『100 Best posters 11』は、ドイツ、オーストリア、スイスのコンペで選ばれた100点の優秀作品を集めたポスター展。さすがに印刷技術、デザインのグリッド、タイポグラフィに美意識のある3国だけに力作揃いでした。多くは色数は少なめでストイックなデザインという印象。スイスのデザイナーのオプティカルなだまし絵風のポスターが気に入りました。
おすすめマック_d0069964_17323897.jpg

肉眼で見た時はわからなかったのですが、写真で離れて見ると 「行間を読め」との文字が。

『Warkstadt Vienna』 オーストリアの老舗工房と若いデザイナー達がコラボした実験的な作品がみられる展覧会。ウィーンの老舗チョコレート店『アルトマン&キューネ』が、日本人女性デザイナーとコラボしていた作品もありました。A&Kは可愛いイラストの描かれたBOX型パッケージが商品の大事なアイコンでもあるのですが、ラブリーな絵柄はそのままにBOXをポーチにしたアイデア。A&Kは店構えも含め、正直なところやや古めかしい雰囲気になっていたのは事実なので、これをきっかけに本採用となれば、ウィーンのラデュレを目指せるかも!?

じっくり見ようと思ったら作品を見るだけで1日費やしますが、ユニークな品を置いているミュージアムショップも長居してしまう場所。企画展で日本の漫画や、工芸品展を行っていた関係か、今回は日本関連の書籍もいくつか見かけました。

MAKは毎週火曜日は22時までオープンの上、18時以降は入場料無料。定期的にホールでカフェをオープンさせるなど、いろいろとユニークな試みを行っています。不思議なほど日本人らしき人は見ないのですが、観光ではみんな別の大きな美術館に行ってしまうのかな? 重厚な建築物やミュージアムカフェも居心地のいい、見所満載の穴場ミュージアムにぜひ。



by rutsu_tobii | 2013-02-17 21:51 | アート&デザイン

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
by rutsu_tobii
プロフィールを見る
更新通知を受け取る

最新の記事

『鉄輪の記憶』展
at 2020-06-16 19:00
私のコロナ対策(情報編)
at 2020-05-25 15:00
『HAPPINESS』展ふたたび
at 2020-05-19 14:00
今年も蒸し通
at 2020-05-17 21:30
アマビエLINEスタンプ発売
at 2020-05-16 12:30