トビイ ルツのTraveling Mind

国東半島アートプロジェクト2012  その3

夜まで続いたオープニングイベントのフィナーレは、海水浴場となっている浜辺で、『みえないベンチ』の石碑に刻まれた13の意図書の詩の朗読にあわせて、花火が打ち上げれるというものでした。

昼間から本当にいいお天気が続いていて、陽が沈んだ後も浜辺は真っ暗でしたが、目の前の海はとても穏やかで、星もたくさん出ていました。
そんな静かな海を前に、今回のイベントの総合ディレクターを務める山出淳也さんが、集まった人たちに向けて、お話したことに、はっとしました。ちょうど今から2年前に、この海の向こうの「そう遠くない所で」、たくさんの尊い命が失われたこと。日本や世界の人々が共に悲しみ、平和や希望を願う思いが、今回のイベントにも繋がっている。神と仏が一緒になった国東は、祈りの地なのです。

暗い海を前に、詩の朗読者が薄暗いライトに照らし出されました。袈裟姿の男性が立っています。詩の朗読者は、両子寺(ふたごじ)のお坊さんでした。718年に開かれ、国東の「六郷満山寺院」を統括する、歴史あるお寺のご住職です。

ご住職がヨーコさんの短い詩を1編づつ読み上げるごとに、海の上に花火が上がりました。「水」「飛ぶ」「泳ぐ」「ふたつ」...、それぞれの詩の中に登場するワードを連想させるような、それは見事なたくさんの色とりどりの花が、次々に夜空に咲きました。夢中になって眺めていたのですが、花は驚くほど早く散ってしまいます。あっという間に闇に溶けてしまうのです。
今までの人生で何度も花火を見ているのですが、それに気づかなかったことを、不思議に思いました。



by rutsu_tobii | 2013-03-12 00:18 | アート&デザイン

トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
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