トビイ ルツのTraveling Mind

『もしも建物が話せたら』


最近観た『もしも建物が話せたら』という映画があります。

「もしも建物が話せたら、何を語るだろう?」
世界の6つの建築物について、6人の著名な監督がそれぞれの視点で物語を撮った、オムニバス映画です。

選ばれた建物は、ドイツ・ベルリンの「ベルリン・フィルハーモニー」、ロシア・サンクトペテルブルクの「ロシア国立図書館」、ノルウェー・ハルデンの「ハルデン刑務所」など、外観デザインや立地、使用目的なども違います。
世界旅行をするように、それぞれ個性的な建物が語る自らの歴史や日常に興味深く耳を傾けました。

6つの中で私が最も感銘を受けた建築物は、アメリカ・サンディエゴにある「ソーク生物医学研究所」でした。映画を観るまで私は知らなかったのですが、世界の最先端のバイオテクノロジーの叡智が集う研究所だそうです。

ポリオワクチンを発見したソーク博士の崇高な理想に応え、建築家ルイス・カーンが丹念に作り上げた建物は、太平洋を望む小高い丘にあります。
研究者たちが日々、生命の探求を続けるのにふさわしい快適な環境と、居心地のいい芸術的で美しい空間。
監督のロバート・レッドフォードは、博士や建築家の過去のインタビューからの言葉、そして現在この建物で毎日を過ごす研究者たちの声や 、新旧の映像をうまく編み上げて映画を作っています。

この研究所で働く研究者たちに、ノーベル賞の受賞者も多数いるそうですが、建築を含めた環境の恩恵は大きいに違いありません。研究者ならずとも、場が与えるインスピレーションに触れに、ソーク研究所をとても訪れてみたくなりました。

世界にはたくさん素敵な建築物があります。
もしこの映画に続編があるなら、ぜひ語ってほしいと願うのは、先日、惜しくも急逝したザハ・ハディド氏の建築物。
昨年の夏、その中のひとつ、ウィーン経済大学のラーニングセンターを訪れました。今まで見たことのない宇宙船の中のような空間で、その場にいるだけで革新的なアイデアが、宇宙からテレパシーのように降ってきそうな気がしたのを思い出します。

ザハ・ハディドが手がけた有名な建築物は多数ありますが、もし建物が話せたら...いろんなことを聞いてみたいものです。
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by rutsu_tobii | 2016-04-05 23:59 | 映画 | Comments(0)
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トビイ ルツ|TOBII & RUTSU「ペン一本でどこでも行ける」生活に憧れるイラストレーター&モノ書きです
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